未使用ライセンスの解放License Harvesting

ライセンスの占有排除と生産性の向上

OpenLM は未使用ライセンス解放の仕組みを提供します。これは、アイドルライセンスや未使用のライセンスと特定されたライセンスを解放するための機能です。
ライセンスを使用したままのワークステーション放置や、ライセンスの掴みっぱなしを防止することで、ライセンスを必要とするより多くのユーザが同じ数のライセンスを利用できるようになり、企業内で使われるライセンスを最適化することが可能になります。

機能概要Features

License Harvesting 機能は、未使用ライセンスを特定し、ライセンス解放に繋がる特定のアクションを実施する仕組みを提供します。ライセンスの解放は、管理者が「手動」操作で行うか、あるいは、事前設定に従って「自動」で実施されます。実際の処理は、エンドユーザのワークステーション上にインストールされている、OpenLM Workstation Agent コンポーネントによって実行されます。

未使用ライセンスの特定Customized harvesting parameters

対象のアプリケーションが、現在アクティブに使われているかそうでないかの判定は、アプリケーションが使用する、CPU(Processor time(%))、入出力の状況(IO Data operation/second)、ユーザプロセスのCPU(User usage(%))といった、システムリソースの計測で行われます。管理者は、これらのリソースに対して「アイドル状態」とみなすための閾値の設定を行うことができます。また、使用中のライセンスのアイドル情報は、OpenLM システムの Web インターフェースから確認することができます。

未使用ライセンスの解放Harvest idle licenses the way you want

ライセンス解放(手動):管理者は、OpenLM システムの Web インターフェースから、アイドル状態の確認や、ライセンスの解放、アプリケーションの終了などの操作を行うことができます。

ライセンス解放(自動):管理者が設定した閾値に基づいて、自動的にライセンス解放やアプリケーション終了などの操作が、行われます。閾値には、現在のライセンス全体の使用率や、アイドル継続時間などを設定することができ、条件を満たす場合にのみライセンス解放が行われるため、自動操作を組織のポリシーやビジネス目標に適応させることができます。自動的なライセンス解放の方法は、いくつかあり、対象のライセンスマネージャが限定されるものもあります。

手動Manual

  • 管理者が、OpenLM システムの Web インターフェース上から、ライセンス使用状況とともに、アイドル時間を確認し、アイドル状態の判断を行います。
  • Web インターフェース上でアプリケーションの終了、あるいは、ライセンス解放を行うことで、対象となるワークステーションが使用しているライセンスを解放することができます。

保存&終了Save & Close

  • 管理者が、要件に基づいてアプリケーションのアイドルを識別するための閾値を設定(調整)します。
  • 設定された閾値によりアプリケーションがアイドルと識別され、さらにその他の条件が満たされると、OpenLMは、自動的に現在の作業を保存し、アプリケーションを終了します。
  • アプリケーションが終了することで、ライセンスはプールに戻されます。
  • このライセンス解放の方法は、次のアプリケーションでのみ設定できます。
    • ArcGIS and ArcGIS Pro
    • AutoCAD (acad.exeを使用するすべてのプロセス
    • SOLIDWORKS
    • MATLAB
    • Catia
    • Petra
    • Harmony
    • Kingdom

一時停止&再開Suspend & Resume

  • 管理者が、要件に基づいてアプリケーションのアイドルを識別するための閾値を設定(調整)します。
  • 設定された閾値により、アイドル状態のアプリケーションを検出すると、OpenLM はライセンスをプールに戻します。
  • アプリケーションは、ライセンスが再取得されるまで「凍結」されます。
  • このライセンス解放の方法は、FlexLMライセンス管理によるアプリケーションにのみ設定できます。

カスタマイズCustom

  • 管理者が、要件に基づいてアプリケーションのアイドルを識別するための閾値を設定(調整)します。
  • 管理者が、アイドル検出時の動作をプロシージャ(コマンドやスクリプト)で設定します。
  • 設定された閾値により、アイドル状態のアプリケーションが検出されると、設定されたプロシージャが実行されます。
  • 任意のタイプのライセンスサーバで管理されるライセンスに対しても適用可能な、汎用的なライセンス解放方法です。

利点Benefits

非アクティブの判断Determine application inactivity

OpenLM Workstation Agentは、ソフトウェアのアクティビティをトラックし、ユーザのアクティビティやアプリケーションによるバックグラウンド処理がない場合にのみライセンスを取得します。

生産性の向上Improve productivity

使用していないライセンスを解放し、利用可能なライセンスを増やすことで、ライセンスを必要とするエンジニアがチェックアウト時に拒否されることを防ぐことができます。

ライセンス対ユーザ比率の最適化Optimize license-to-user ratio

エンドユーザのライセンス使用状況をより深く理解することで、ネットワークライセンス数を適正化するための適切なデータが得られます。理想的なライセンス対ユーザ比率は 4:1 ですが、6:1 以上になることもあります。

ライセンスの占有を排除Eliminate license hogging

エンドユーザが出社した際に、当日使用するためのライセンスを確保しておくために高価なライセンスをチェックアウトし、そのままライセンスを持ち続けることを防ぎます。

大幅なコスト削減Significantly save on costs

ライセンスを最適化する運用は、必要なライセンスの数を減らすことにつながります。なぜなら、ライセンスが必要な時に利用可能であることを理解すれば、エンジニアがライセンスの使用拒否を恐れるあまり必要以上にライセンスをキープするようなことがなくなるからです。したがって、より多くのライセンスが利用できるようになり、その結果、組織はライセンス購入数を減らすことができるようになり、エンジニアは時間を無駄にすることなく、仕事を終わらせることに集中できるようになります。