Open iT とは
Open iTは、企業のIT資産と計算リソースの使用状況を可視化・分析し、コスト最適化と業務効率化を支援する、グローバル対応のIT資産管理ソリューションです。
Open iTの中核を担う LicenseAnalyzer™ と ComputeAnalyzer™ は、ソフトウェアライセンスとHPCリソースの使用状況を詳細に分析し、企業のIT運用をよりスマートに、より効率的に進化させます。
LicenseAnalyzer™ はライセンスの無駄を削減し、契約の最適化を支援します。また、FlexNet Publisher をはじめ、70以上のライセンスマネージャをサポートします。ComputeAnalyzer™ は、ジョブスケジューラのジョブやホストリソースを監視、計算リソースの偏りやボトルネックを可視化し、研究開発や解析業務の生産性を最大化します。
Open iT システムの構成

Open iT システムは、ベースとなるテクノロジープラットフォームを基礎に、LicenseAnalyzer™ やComputeAnalyzer™ といったアプリケーションを組み合わせて構成されます。テクノロジープラットフォームには、Base Professional(BP)、Base Enterprise(BE)の2種類があります。

LicenseAnalyzer™
ソフトウェアライセンスの使用状況を“見える化”し、コストと運用を最適化
LicenseAnalyzer™ は、企業内で使用されているソフトウェアライセンスの使用状況やアプリケーションの使用状況をモニタリングする、ソフトウェア資産管理ツールです。
リアルタイムのライセンス使用監視、柔軟な使用集計レポート出力に加え、アプリケーションが実際に使用されているかの監視や、使用されていないライセンスの自動回収(ハーベスティング)にも対応します。LicenseAnalyzer™ が出力するレポートの分析により、ライセンスの無駄の削減と、IT資産の効率的な運用が支援されます。
- 柔軟なレポート出力オプションを持ち、1つのデータを多面的なレポートで出力可能
- レポート出力時間の短縮(夜間処理による最適化されたデータ構造により、高速な集計を実現)
LicenseAnalyzer™ がサポートする主なライセンスマネージャ

- FlexNet Publisher(旧 FlexLM)
- Dassault Systèmes License Server (DSLS)
- LM-X License Manager
- Altair Licensing System(or Altair License Management)
- Reprise License Manager (RLM)
その他
LicenseAnalyzer™ の主な機能

レベル1:ランタイム使用量(ライセンス使用時間の可視化)
- Windows/Linuxライセンスマネージャからの情報取得
- ライセンス使用時間の集計レポート・使用拒否の記録
- リアルタイム使用状況の可視化
- プロセス監視によるWindows/Linux アプリケーション使用の記録・実行時間の集計レポート
- Active Directory、LADPからのユーザ情報取り込み
- フィーチャ別、ユーザ別、部門別、勤務時間別などによる集計
- 時系列レポートの出力(年毎、月毎、週毎、日毎、時間毎)
- 出力済みレポートの再利用
- レポートテンプレートの作成・利用
- レポートの定期出力
- ヒートマップ表示
- CSVファイルへの出力、グラフ出力
- ユーザのアクセス制限(Web GUI)

レベル2:真のアクティブ使用量(実際の使用状況の可視化)
- マウスとキーボードのアクティビティを元にした、アプリケーションの実際の使用時間を収集
- アプリケーションのアイドル判定と自動ポップアップメッセージ出力
- アプリケーションが使用するCPU、I/O、キーボード、マウスのアクティビティを計測


レベル3:管理された使用状況(ライセンス使用のコントロール)
- 自動ライセンス回収(ハーベスティング)
- アプリケーションのアイドル判定とアプリの自動停止

LicenseAnalyzer™ 機能比較:Base Professional 対 Base Enterprise
機能カテゴリ | Base Professional(Core Server) | Base Enterprise(Analysis Server) |
---|---|---|
レベル1:ランタイム使用量 | ・ライセンス、アプリケーションの使用情報を収集 ・集計レポート | ・同左 + 長時間使用ユーザの表示 + アラートメール自動送信 + 詳細な傾向分析、BI との統合レポート (Power BI, Tableau) + Analysis Serverによる予測モデル + 他部門データとの統合(SQLベース) |
レベル2:真のアクティブ使用量 | ・アクティブ(実際の使用)レポート ・CPU・I/O・キーボード・マウス計測 ・アイドル判定とポップアップ通知 | |
レベル3:管理された使用状況 | ・ライセンス回収(ハーベスティング) ・アイドル判定とアプリ自動停止 |
LicenseAnalyzer™ の導入メリット
- 保有ライセンスの資産管理
- グラフ等によるライセンスの使用傾向の可視化
- ライセンスの使用状況の正確な把握
- 遊休ライセンスの再配分によるコスト削減
- 部門間への公平なチャージバック
- コンプライアンス強化と監査対応の支援
LicenseAnalyzer™ レポートサンプル
レポートには、表形式とグラフ形式があります。表は、集計単位と集計値(右図グレー部分)から構成され、集計単位にはフィーチャ、ユーザ、ホスト、部門、時間のようなものがあります。
それぞれのレポートは、表示項目や表示方法を変更することで、さまざまな角度からデータを確認することができます。

ComputeAnalyzer™
HPC環境の計算リソースを最大限に活用し、処理効率を向上
ComputeAnalyzer™は、HPC環境やグリッド環境におけるリソース使用状況(CPU、メモリ、I/Oなど)を収集・分析するツールです。
各ホストのリソース情報はOpen iTクライアントが各ホスト上で直接収集し、Open iT Core Serverで処理されます。また、ジョブの情報は、ジョブスケジューラーのログやアカウントデータから、ジョブ完了後の統計データ(例:CPU時間、待機時間、メモリ使用量など)として取得され、それらのデータを元にレポートを生成することができます。
CPU・メモリ・I/Oなどの計算リソースの使用状況を可視化し、ジョブの待機時間やボトルネックを特定することで、HPC環境の最適化を行うことができます。
ComputeAnalyzer™ の主な機能
- CPU・メモリ・I/O使用状況の可視化
- グリッド環境(LSF、PBS、Grid Engine等)対応
- ジョブ待機時間・保留原因の分析
- ROI分析機能
ComputeAnalyzer ™ の機能比較:Base Professional 対 Base Enterprise
機能カテゴリ | Base Professional(Core Server) | Base Enterprise(Analysis Server) |
---|---|---|
基本的なリソース使用状況の計測 | ホスト全体の CPU、メモリ、I/O、 ジョブ待機時間などの収集 | 同左 |
グリッド環境対応(LSF, PBS, Grid Engineなど) | 対応 | 対応 |
ジョブの保留・失敗原因の分析 ※1 | テキストベースのレポート 手動での分析・可視化 | より詳細な分析と可視化 |
ROI分析(投資対効果) | テキストベースのレポート 手動での分析・可視化 | BIツール連携による ROI 分析 |
リアルタイムダッシュボード表示 | 非対応 | Analysis Server経由で BI と連携可能 (Power BI や Tableau など) |
カスタムレポート作成(SSRS/Excel等) | Analysis Server で対応可能 | |
他部門データとの統合(財務・人事など) | ||
アラート通知・異常検知 |
※1 Pending Reason がレポート可能かどうかはジョブスケジューラに依存します。Grid Engineは、アカウンティングファイル内にPending Reasonの記載がないため、待ち理由のレポートは使用できません。
ComputeAnalyzer™ のメリット
- シミュレーション環境のリソース最適化
- 処理時間短縮による開発スピード向上
- HPCジョブの待機時間削減
- リソースの偏りを是正し、研究効率化
- クラウド移行の判断材料として活用
- リスク分析ツールの処理効率を改善
- ROI分析でIT投資の妥当性を評価
ComputeAnalyzer™ のレポートサンプル




